9月2日 相場情報

《中国人ヤード・積極的談合・消極的談合 後編》

【9月2日:今朝の状況】

※為替(ドル/円)ドル=146円44銭【08:30現在】

※N.Y.ダウ:41,563.08(+228.03)

【8月31日:先週末の状況】

※銅LMEセツルメント($/t)
 ①午前売:9215.0(+99)
 ②午後売:ー

※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
 ③銅:4.145(-0.0025)
 ④金:2493.8(-31.9)

※WTI 原油先物($/bbl)
 ⑤73.55(-2.36)

※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
 ①ロンドン午前:1400円
 ②ロンドン午後:ー
 ③N.Y. : 1390円

※ニューヨーク為替引値(円)
146.16-146.2(1.18円安-1.21円安)

【9月1日:昨日の状況】
※国内銅建値1370円(8月27日より+10円)

《中国人ヤード・積極的談合・消極的談合 後編》

※前回は、積極的談合と消極的談合について話しました。
(前編参照)

※今回、中国人ヤードについて長々と書いてきましたが、
結局のところ中国人ヤードとは、鉄・非鉄金属スクラッ
プ既存業社=旧勢力(アンシャンレジーム)に対する金
属スクラップ業新勢力(ニュー・カマー)のことです。

※小生は兼ねてから不思議だと思っていたのですが、
①旧勢力と②新勢力で、価格の付け方が、大袈裟に言え
ば“価格の概念“が異なります。
※先週のコラム:前編では、談合を例に出しましたが、
もう少し広い意味で「仕入先業社に提示する買値」につ
いて考えてみます。

※まず旧勢力はLMEが9,000$/mt、為替が1$=145円、
だから銅建値はいくらで、二号銅はいくら、そこから需
要家(メーカー)や業者(加工業・商社・問屋)の利益
がいくらという理屈を基に、“一業社が価格を決めます“
という考え方。

※旧勢力(既存の問屋・商社)との交渉場面を想像して
下さい。なっ〜〜かなか、具体的な価格を言いませんよ
ね!古い問屋なら古い問屋ほど、価格を隠す傾向にあり
ます。 
※なぜなら一業社という有機的なものが決めた計算や利
益が価格に反映される為、価格は極めて恣意的で、それ
を他者、特に仕入先に知られたくないからです。

※一方で新勢力は、(a)LMEの水準と(b)一商品である二号
銅の買値価格に、因果関係を見ていません。銅建値が上
がっても逆に二号銅の買値価格が下がったり、その逆も
ある。誰が価格を決めているか?と言われれば、“マー
ケットが価格を決めます”という考え方。

※なぜ中国人ヤード同士、それも決して仲が良くない会
社同士で価格を緩く共有できるのでしょうか? それは、
そもそも一業社が価格を決められると思っていないから
だと思います。(ヤードの外壁に買値価格を貼り出すの
も同じ理由)
※マーケットという無機的なものが存在していて、それ
が価格を決めるのだから、価格を業社間で隠す必要はな
い。

※旧勢力が新勢力を嫌うのは、新勢力が外国人だからで
はなく、新勢力の商売方法(仕入業者への価格提示方法)
が異なるからで、その異なった新しいやり方が市場を席
巻しているからだと思うのです。(おしまい)

※おまけ:
かつて回転寿司が世に出てきたとき、旧来の寿司屋は
「こんなの寿司じゃない」とバカにしました。ですが、
今では大手回転寿司屋チェーンが、寿司市場を席巻し
ているだけでなく、寿司の概念すら変えてしまいました
(うちの子供は回らない寿司を食べたことがない)。
昔はどこの町にでもあった、普通の寿司屋は消え行く一
方です。

※雑線(ヤード持込):【9月1現在】
【1】ワイヤーハーネス:510円前後
【2】雑線エフケーブル(VVF):490円前後
【3】雑線・一般(42ー43%):420円前後
【4】雑線B :300-330円
【5】家電線:付き物を取り売買可
【注意1:参考価格。理論値につき確認後の契約条件】
【注意2:大口=約10トン】

以上